コーチング

Co-Active® Professional Coach Training

コーアクティブ®・プロフェッショナルコーチ・トレーニングは、コーチング業界で最も厳格なプロフェッショナルコーチ・トレーニングおよび国際コーチング連盟(ICF)の認定プログラム(ACTP)として広く認識されています。オンラインやビデオではなく対面でトレーナーから直接学ぶことができる、世界最大かつ最も確立されたプロコーチのトレーニングとして、「Fortune 100」の3分の1を超える数の企業で働く人を含む65,000人以上のコーチをトレーニングしています。

コーチング・ワークショップの様子

このプログラムは、コーチングの世界において特定の分野に限られることなく、どんな分野でも活用できることで知られているコーアクティブ・モデルによって体系化されており、コーチングを自分の生活や仕事に活かしたいという人からプロのコーチを目指す人まで幅広いニーズに対応できるようデザインされています。

コーチング・ワークショップの様子
フロー図

コーアクティブ・コーチング®を学ぶためのプログラムは大きく「コアコース」と「上級コース」に分けられます。コアコースとは、「基礎コース(Fundamentals)」「フルフィルメント・コース(Fulfillment)」「バランス・コース(Balance)」「プロセス・コース(Process)」「シナジー・コース(Synergy)」の5つのコースからなるプログラムのことです。

コアコースを修了すると、上級コース(Professional Co-Active Coach Certification Program)を受講することができます。上級コースを修了し、CTIが実施する筆記及び口頭試験(日本語)に合格すると、コーチングの世界標準として認められているCTIの認定資格であるCPCC®(Certified Professional Co-Active Coach)を取得することができます。基礎コースから上級コースまでのCPCCになるためのカリキュラムは、国際コーチング連盟(ICF)の認定を受けた世界で最初のカリキュラムの1つです。

コーアクティブ・コーチング®とは

コーチングとは

話し手(以下、クライアント)自身に焦点を当てて関わるコミュニケーションであり、その目的はクライアントの気づきから生まれる意識と行動の変化を促すことです。

そのためにコーチは、スキルはもちろんのこと、関わる時の「あり方」にも自覚的であり、またクライアントが本当に話したいことを話せるように、お互いの関係にも意識を向けて協働的な関係を創り続けます。

意識と行動の変化が起こった結果、クライアントはその人らしさと主体性を発揮することで目の前の課題や問題を解決することはもちろんのこと、様々な状況や環境の中でも自分で自分の道を切り拓く力を手に入れることができます。それはまさに自分で自分をリードするというリーダーシップが発揮されることになります。

コーアクティブ®とは

コーチとクライアントは対等なパートナー

コーチングと一口に言っても、それにはいろいろな種類のものがあります。CTIでは、自らが生み出したコーチングの体系を、その他のコーチングと区別するために、「コーアクティブ・コーチング」と名付けています。

「コーアクティブ」というのは、「協働的」という意味で、コーチングをする側(コーチ)と受ける側(クライアント)が対等なパートナーとして、クライアントが心から望む人生を生きられるよう互いに力を合わせるという、その関係に特長があります。

コーチング・ワークショップの様子

世の中のあらゆる人間関係に応用可能

このコーアクティブな関係は、コーチとクライアントだけでなく、およそ世の中のあらゆる人間関係に応用できるものです。
上司と部下の関係、先生と生徒の関係、親と子の関係、友人や同僚、あるいは配偶者同士など、私たちの日常の中にはさまざまな関係があります。さらに役割における関係や人と人としての関係の間にはさまざまな状態(関係)もあります。
コーアクティブには、関係をデザインする、またし続けるものであるというコンセプト(Designed Alliance)があります。 それによって例えば、お互いが対等だと感じられる、本音を言える関係があることで、日々頭を悩ませている課題を打破するような、新たなアイディアや行動を生み出すことが可能になります。 関係において心理的な安全性が創られることで、人は意識的かつ主体的に考え、行動すると考えています。

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人の可能性に対する揺るぎない信頼

コーアクティブ・コーチングの根底に流れる人間観がクライアントの人生に違いを生み出す

コーアクティブ・コーチングのもう一つの特長は、人に対する揺るぎない信頼がその根底にあることです。この人間観は「人はもともと創造力と才知にあふれ、欠けるところのない存在である」という言葉に端的に表されています。 それは、人というのは何かが欠けていて、常に外から答えを与えない限り自分ではどうにもできないという無力な存在として見るのではなく、誰しも生まれながらにしてすでに自分の人生を豊かに生きるための能力を持っている存在であると見ることです。 この言葉は、コーアクティブ・コーチングの基本的な考え方・スタンスを表した「4つの礎」の一番最初に挙げられています。

「4つの礎」

人はもともと創造力と才知にあふれ、欠けるところのない存在である

今この瞬間から創る

その人すべてに焦点をあてる

本質的な変化を呼び起こす

コーチがこのスタンスに立つことで、クライアントが自らの力や可能性を信じ、結果として自らが心から望む人生を手にすることが可能になります。

本質的で持続的な変化を創り出す

表面的で一過性の結果を追い求めるのではなく、継続的に成果を生み出し続けるような内面的成長をもたらす

「本質的で持続的な変化」とは何か?
コーアクティブ・コーチングの特長はいろいろありますが、その中でも最大のものは、それが本質的で持続的な変化を創り出すことを目的にしているところです。まず、「本質的」というのは、表面的ではないということです。今の時代、とかく目に見える目標や結果だけを追い求める傾向がありますが、コーアクティブ・コーチングでは、「事柄ではなく、人に焦点を当てる」ことで、クライアントの内面的な成長や意識の変容をもたらすことをその核心に据えています。
また「持続的」というのは、一過性の変化ではないということです。目標の達成・成果や行動の変容だけに焦点を当てるコーチングでは、一時的な成果を出すことができますが、常に外にあるものを追い求め、走り続けることは時に閉塞感や疲弊感が訪れ、継続して成果を生み出し続けることはできません。

自分らしく生きるための新たな「物語」を手に入れる
コーアクティブ・コーチングでは、価値観や視点、感情、あるいはそれらを押さえ込んでいる自己制限的な考え方や思い込みなど、通常「無意識」と呼ばれる領域にあるものを取り扱うことで、クライアントの人生を動かしている「物語」の抜本的な見直しを行います。 こうして新たな物語を手にしたクライアントは、自らの人生の中で本質的かつ持続的な変化を創り出すことが可能になります。

コアコースについて

コーアクティブ・コーチング基礎コース

コーチトレーニングの最初のステップは、コーアクティブ・コーチングのスキルとスタンスを中心に、コーアクティブ・モデルを学んでいく2.5日間の基礎コースからスタートします。コーアクティブ・コーチングを体験学習という形で学ぶので、実際にコーチングを行う機会と新しく学んだスキルに関するフィードバックを受け取る機会が数多くあります。

基礎コースは用途が非常に広いため、プロのコーチになることを目標としていない場合でも、仕事での人間関係の構築や家庭や地域のコミュニティなど人間関係を創っていく方法をお探しの方におすすめします。

コーチング・ワークショップの様子

コーアクティブ・コーチング応用コース

応用コースは、基礎コースを修了後4つのステップで学んでいきます。まずは、コーチングの方向性、本質的な変化の道筋として3つの指針「フルフィルメント」「バランス」「プロセス」を、各コース3日間かけてじっくり学んでいきます。そして最後のコース「シナジー」は、自分自身の幅を広げ、今まで学んできた「コーアクティブ・モデル」を体得するコースとしてデザインされています。

トレーニングは、一連の流れになっています。コーチングのフレームワークの構築、コーアクティブ・コーチングのツールやリソース、そしてコーチ自らの本質的な変化を探求していきます。学習を統合し、今、最も注目を浴びているリーダーシップスキルの1つであるコーアクティブ・コーチングをより深く、より質の高いレベルの体験を通して習得できるトレーニングです。
応用コースはコーチを目指す人だけではなく、ビジネスや日常の生活にも役立つようにデザインされています。

コーチング・ワークショップの様子

上級コースについて

コアコース(基礎コースと応用コース)を修了すると上級コース(Professional Co-Active Coach Certification Program)を受講することができます。このコースは6か月のプログラムです。プロのコーチとしてのキャリアを準備する上で最適なコースです。

上級コースの中ではプロとしての実践を積み上げていくために、実際に有料でクライアントにコーチングを実施していきます。またスーパーバイザーや上級コースリーダーなど上級コースのトレーナー陣からのフィードバックにより、コーチングスキルをより深く、より熟練したレベルまで磨き上げ、自分の人生や仕事の中でコーアクティブ・コーチングをどう活かしていくのかということを体系化していきます。

CPCC(認定プロフェッショナル・コーアクティブ・コーチ)の資格を取得する準備ができます。現在、日本では約1,100人のコーチがCPCCの資格を取得し、世界中では約10,000人のコーチがこの資格を持って活躍しています。(2022年9月現在)

コアコース

トレーニングカリキュラム概要

コーアクティブ・プロフェッショナルコーチ・トレーニングのコアコースは、5つのコース(基礎フルフィルメントバランスプロセスシナジー)で構成されています。
各コースは対面で行われ、それぞれのコースの内容を積み上げながら順番に受講をしていくことで、すべてのコースの内容を統合できるようデザインされています。通常1か月に1つのコースを受講することでコアコース全体は最短で5か月以内に修了することができます。

基礎コース2.5days Workshop

基礎コースは、コーアクティブ・プロフェッショナルコーチ・トレーニングの最初のステップであり、コアコースのすべてのプログラムの基礎となるものです。この2.5日間のコースでは、コーアクティブ・モデルを紹介しながら、パワフルなコーチングとコミュニケーションの技術を体験学習という形で学ぶので、新しく学んだスキルを使って実際にコーチングを行う機会とフィードバックを受け取る機会が数多くあります。コーチングを自分の仕事や生活で活かしたいという人から、プロコーチを目指す人まで、幅広いニーズに対応できるようデザインされており、仕事上のコミュニケーションスキルや、傾聴スキルの向上、人間関係の構築に大きな影響を与えるスキルとスタンスを習得することができます。
基礎コースを受講するための必須条件は特にありませんが、応用コースに進むためには、まずはこの基礎コースを受講していただくことが必要となります。

基礎コースのねらい

このコースのねらいは、「4つの礎」「5つの資質」「3つの指針」というコーアクティブ・モデルの骨格をなす要素を実践的な体験を通して学ぶことにあります。そのために伝統的な講義やスライドではなく、実際にコーチングをコーチとして、またクライアントとして体験し、その経験による学びに焦点を当てています。コーチングを練習し、新しく習得したスキルに関するフィードバックをトレーナーや受講者同士から受けながら実践を積むことに重点を置いた内容となっています。コース修了時には、これらの学びを通して、コーチングはもちろん、職場や家庭でのコミュニケーションにおいて、コーチングをどのように活用していくのかが明確になります。

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コーアクティブ・コーチングの土台となる
スキル・スタンス・ツールを学ぶ

意図的な協働関係(Designed Alliance)

コーチに欠かせない資質として、基礎コースで取り上げるのは傾聴や直感です。また、人と人との関係を構築する上で欠かせない「意図的な協働関係」についても、そのコンセプトから実際の働きかけ方までを体験的に習得していきます。

コーチングのツール

テーマを明確にしていくツールとして人生の輪を紹介し、実際のコーチングですぐ活用していくことができます。また、インターネット上で閲覧できるオンラインマニュアル「ラーニング・ハブ」では、コーチングを実践していく上で役に立つ教材が用意されています。企業内で実践する時に注意するべき点、セラピーや他のアプローチとの違い、コーチとして活動するためのポイントや、経営者やビジネスマンが部下とのコミュニケーションにコーチングをどう活用していくかなど、参加される方の目的に見合った教材が用意されています。

コーチがフォーカスするもの

基礎コースでは、コーチがクライアントの何に焦点を当ててコーチングをするのか?というコーチングの方向性についても学んでいきます。また、「Co」「Active」「being」「doing」というコーアクティブ・コーチングの大事な要素を紹介し、コーチの働きかけとしてこれらの要素をどのように活用するのかを学び、同時に、コーチ自体も幅を広げたあり方(being)、そして新たな関わりやスキル(doing)などを学んでいきます。

高め合いの仕組み

体験学習を通して、トレーナーや参加者同士のフィードバックを得られる機会が数多くあります。基礎コースではフィードバックの質を高めることも学習し、できていることを受け止め、さらにチャレンジするポイントを明確にし、次の実践につなげていきます。
基礎コースを修了される時には、参加者同士が学びを深めていく仲間となり、コース後も自主的な練習会などを開催していくことが多いというのも特徴的です。

新しい関係の創り方~コーチングの関係に力がある

コーアクティブ・モデルにある意図的な協働関係の体得方法を実践していきます。コーチとクライアントが対等な立場から力強く協力していくことは、コーチングの関係のみならず、上司と部下や教師と生徒、親子関係まで、自身を取り巻く関係創りに役に立つはずです。どちらかが頑張ったり、一方的に教えたりという従来の関係に新しい風を吹き込む体験をすることになるでしょう。

基礎コースの返金保証

基礎コースに限り、2日半(オンラインコースの場合は4日間)すべてのプログラムを受講していただいた上で、もしも満足できないと感じられた場合には、受講費用の全額を返金いたします。その場合は、コース終了後30日以内にオフィスまでお申し出ください。その後、書面による手続きの上、返金いたします。なお、コアコース(基礎・応用コース)を一括でお申し込みいただいいている場合は、その後のコースもキャンセルすることになり、合わせて返金いたします。

フルフィルメント・コース3days Workshop

フルフィルメント・コースは、コーアクティブ・プロフェッショナルコーチ・トレーニングの応用コースの最初のコースです。
フルフィルメント・コースでは、クライアントが人生の意味、目的、充実した人生とは何かを明確にし、独自の価値観を発見することや自己制限的な影響を特定し、自分の人生を創造していく機会を創り、響く行動を通して魅力的な未来と充実した人生のためのビジョンを創るために役立つアプローチを学んでいきます。
そのためのコーチングのツールやリソース(人生の目的、内なるリーダー、アーラィ、サボタージュ)の概念と活用の方法を習得することができます。フルフィルメント・コーチング®は単に物事を前向きに捉えることではありません。このコーチングは、クライアントが自分の行動を真の価値に結び付け、豊かで充実した人生を創造することを支援します。

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クライアントが充実した人生を生きることを支援する
フルフィルメント・コーチング

フルフィルメントとは

「フルフィルメント」というのは、「充実感」や「生き生き」を意味します。人は誰しも自分らしさを存分に活かして、生き生きとした充実感のある人生を生きたいと願っています。そして、人が自分の内側にあるその人独自のリソースに触れ、それを尊重している状態を「フルフィルメント」と言い、その状態でいる時の感覚を「響いている」と表現します。フルフィルメントとは、単に前向きで「楽しい」「幸せ」というものだけではありません。自分の価値観やリソースを尊重すること、真に価値のある人生を生きるということは時として居心地が良くないと感じる時もあります。それはこれまでの安全領域を出て、これまで経験をしたことのない領域に一歩踏み出すことでもあるからです。さらに「フルフィルメント」を理解する上で大事なことは、フルフィルメントとは、「目標を達成した未来」にあるのではなく、「常にどんな瞬間でもその人の中にある」ということです。そのためにフルフィルメント・コーチングでは、コーチはクライアントの「響き」に意識を向けます。

響き

人が100%自分らしく生き生きとしている状態を、コーアクティブ・コーチングでは「響いている」と表現しています。人はそれぞれ独自の「響き」を持ち、本来はその音色を存分に響かせて生きていきたいと願っているのです。コーチがクライアントの「響き」に耳を澄ませることで、クライアントはフルフィルメントな人生を創ることができるのです。

人生の目的

コーアクティブ・コーチングでは、人はみな唯一無二の存在であり、それぞれ固有の「人生の目的」を持って生まれてきていると信じています。自分が何のために生まれ、どんなインパクトをこの世にもたらしているかを意識しながら生きることができると、毎日が充実したものになるでしょう。充実した人生とは、流されるままに生きるのではなく、意識的に自分の人生を生きることです。人生の目的とは道であり、目的地ではありません。コーチはクライアントの人生の目的を明らかにし、それを言葉にすることで、クライアントは人生で進むべき方向について確かな感覚を持つことができるのです。

価値観

価値観とは、その人がもっとも価値を置いていることです。人が価値観を十分に尊重できている時は、生き生きしている、すなわち響いている状態にあります。このように、価値観と響きは深いつながりがあります。価値観が明確になると、クライアントは何が大切で何が大切でないかがわかるようになり、人生になくてはならないものは何か、何を信じ、何を選べばよいのかも自ずと明らかになります。コーチはクライアントが自ら価値観を発見し、明確にすることを支援します。

自己制限的な思考

私たちには、何か新しいことをしようとした時や、自分の人生に必要な変化を起こそうとした時、より充実した人生を生きるためにこれまでと違う選択をしようとした時に、それらを止めるような自己制限的な思考が働くことがあります。それは恐れや諦め、あるいは無関心として現れることもあります。また自己欺瞞や自己犠牲を無理やり正当化しようとする形で現れることもあります。それはまさに自分自身の響きを止める声でもあります。コーチはクライアントの自己制限的な思考に付き合うのではなく、自己制限的な影響を特定し、手放すための支援をします。

バランス・コース3days Workshop

バランス・コースは、コーアクティブ・プロフェッショナルコーチ・トレーニングの応用コースの2つ目のコースです。
バランス・コースでは、クライアントの視点(ものの見方)に気づき、新たな視点を広げていき、クライアントにとって最も意味のあることへのコミットメントに基づいた行動計画を創る方法を学んでいきます。変化の激しい現代の中で、バランスを失わずに生きることは至難の業となりつつあります。そのような状況で、周りで起こっていることに場当たり的に反応するのではなく、クライアントが自分の生きたい人生を主体的に生きるために、最も望む行動を選択するように導いていきます。バランス・コーチングには、クライアントをサポートする方法として、バランス・コーチングの流れを紹介します。その流れをステップに分け、その一つひとつの学びと共にその流れにある構成要素に焦点を当てていきます。

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意識的かつ主体的に選択し、
自分の人生を創り出すのを支援するバランス・コーチング

バランスとは

人は、周りの環境や他者からの期待や要求の犠牲者になるのではなく、自分の人生を受け身ではなく、自ら主体的に自分の人生を生きる強い存在でありたいと願っています。私たちは常に選択をしています。選択をしないということも選択です。行動が進まない、自分の考えの発想が広がらない、人生が思うようにいかないと思う時、自らの選択を手放し外的環境や要因に、無自覚に場当たり的で習慣的に反応をしているのです。さまざまな状況や出来事、人との関係など自分に起きていることをどう見るかによってその経験は創られています。「どう見て」「どう応答するか」を自らが意識的かつ主体的に響く選択をし続けることを、コーアクティブ・コーチングではバランスをとると言います。

バランスの流れ

バランスの流れには、視点、響く選択、コーアクティブ・ストラテジー、決意、実践という5つのステップがあります。この一つひとつのステップを経験していくことで、クライアントは、行き詰った状態を見つけ出し、意識的かつ主体的に響く選択・行動へと動いていきます。シンプルかつパワフルなツールです。

視点

視点とは「ものの見方」です。視点が人の思考や行動にどのような影響を与えているかを学びます。コーチとクライアントが協働しながらさまざまな視点を創り出し、広げていきます。

選択の力

私たちは常に選択をしています。「選択をしない」ということも選択です。コーチはクライアントを無意識的な選択から意識的かつ主体的な選択へと促します。意識的かつ主体的な選択は、クライアントの心に響くような生き生き感と大きな意味を持ったものとなります。

コーアクティブ・ストラテジー

コーアクティブの2つの要素である「Co」「Active」を使って、クライアントが習慣的かつ場当たり的な行動から、本質的な変化に向けて実際に行動していくための計画を立てていきます。前に進む力強さや明確さに加え、クライアントが喜びと自分自身への信頼を実感する計画、人生を肯定する刺激的な計画を創ることでクライアントの人生に流れをもたらすことができます。

ブレインストーミング

視点の選択肢や行動の選択肢を広げるためのアイディアを出す時に、創造的なアイディアや解決方法や考え方を刺激するスキルです。コーチはクライアントが日頃考えている範囲を超えて可能性の枠を広げていきます。「何が実現的か」という観点からではなく、「何が可能か」という観点からクライアントが考えるようにコーチとクライアントが協働しながらアイディアを出していきます。

プロセス・コース3days Workshop

プロセス・コースは、コーアクティブ・プロフェッショナルコーチ・トレーニングの応用コースの3つ目のコースです。
多くのコーチングは前に進むことに焦点を当てていますが、プロセス・コースでは、クライアントが今この瞬間にどのような経験をしているかに焦点を当てていきます。人生とは時間の流れに沿って流れている一筋の川のようなものです。人は人生という旅を楽しみ、その一瞬一瞬を味わい深く豊かに生きたいと願っています。プロセス・コースでは、その時クライアントの人生に何が起きていたとしても、それをじっくりと経験し、受け入れ、次に活かしていくことを支援する方法を学びます。コーチはクライアントが自分の内側で、今、この瞬間に何が起きているのかに気づき、その経験に焦点を当てることをサポートしていきます。また感情をコーチングの中でどう扱っていくのかについても学びます。コーチとして、クライアントが不快や混乱、困惑が自身の人生を前に進ませるための重要な部分であることを理解することをサポートします。

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人生の一瞬一瞬を大切に「今ここ」を生きる

プロセスとは

人生はよく旅にたとえられますが、その道のりは決して平坦な時ばかりではありません。このプロセス・コースでは、その時クライアントの人生に何が起きていたとしても、それをじっくり味わい、受け入れ、次に活かしていくことを支援する方法を学びます。
コーチがこのようなスタンスで関わることで、コーチングは単なる目標達成の手法に終わらず、クライアントは一瞬一瞬の「今ここ」を大切にして、豊かで味わい深い人生を送ることが可能になるのです。

感情はエネルギー

喜怒哀楽に代表される様々な感情は、身体を熱くしたり、気持ちを沈ませたりなど、動くエネルギーとして息づいています。しかし私たちは日常、自分でも気づかぬうちに感情を抑えることがあります。コーチがクライアントの感情のエネルギーに焦点をあて、抑えていたエネルギーが活きる方向にコーチングを進めることで、クライアントが感情を豊かなリソースとして活用することを支援します。

ともにいる

目の前のクライアントが問題を抱えていたり失意にある時、コーチが問題解決したり、可哀想に思っていると、何が起こるでしょう。コーアクティブ・コーチングで大切にしている礎が揺らぎ、クライアントはコーチに依存してしまうかもしれません。クライアントが人生の一瞬一瞬を大切にして、豊かで味わい深い人生を生きるために、コーチは「ともにいる」ことを心がけ行動します。

シナジー・コース3days Workshop

シナジー・コースは、コーアクティブ・プロフェッショナルコーチ・トレーニングの応用コースの最後のコースです。コーアクティブ・コーチングでは、人生の目的、内なるリーダーとアーラィ、フルフィルメント、バランス、プロセスのすべてが強力に結び付きます。
コーアクティブ・コーチングの全体性の驚きと影響の強さを体験します。シナジー・コースは、今までのコースで学んだコーチングスキルの全範囲を統合しているため、コーアクティブ・コーチングをプロフェッショナルレベルへ引き上げることができます。

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これまでのコースで学んだコーチングスキルを統合
コーチとしてより高いレベルに意識を向ける

「わかる」から「できる」へ

応用コース最後のシナジー・コースは、フルフィルメント、バランス、プロセスの各コースで習得してきたもの、そして「コーアクティブ・モデル」をさらに深めて体得するコースです。まさに「わかる」から「できる」への仕上げとなります。コース修了時には、次のコーアクティブの旅は何か?が見えてくることでしょう。

シナジー

シナジーとは、2つ以上のものが合わさることにより、相乗効果が起こることです。コーアクティブ・コーチングでは、コーチとクライアント、コーアクティブ・モデルの各要素、コーチ自身の心、技、体など、コーチングの場にはシナジーが起きるリソースに溢れています。このコースでは、様々な要素のシナジーを、演習を通して体験していきます。

体得する

コーアクティブ・モデルを常に意識する状態で演習を行います。そのことにより、これまで頭で理解していたものを身体感覚にまで染み込ませ、まさに体得するということを実践します。

幅を広げる

本質的な変化を呼び起こすために、コーチの幅を余すことなく広げ、自分のものにしていきます。

コーチング・バイブル第4版 ~人の潜在能力を引き出す協働的コミュニケーション~

著者:ヘンリー・キムジーハウス、キャレン・キムジーハウス、フィル・サンダール、ローラ・ウィットワース
翻訳:CTIジャパン
出版社:東洋経済新報社
本書は、コーアクティブ・コーチングを網羅した実践的な内容となっています。さらに第4版では「コーアクティブ」の部分に光をあて、特に組織においてコーアクティブというアプローチの可能性を取り上げています。組織における関わり、また組織そのものにどのような影響をもたらすことができるのかを加筆し、1on1の面談でも役に立つ会話例などによって実践をサポートします。

ツールキットのオンライン・ページはこちら http://www.thecoaches.co.jp/toolkit/

コーチング・バイブル第4版