コーチの職業倫理について
職業倫理は、職業(特にプロフェッショナルと呼ばれる)にとって非常に大切なものです。
倫理は、辞書の記述によれば、「道徳的原理および道徳観に関する理論または体系」「行動規範」と定義されています。
コーチにとっての職業倫理とは、個人としての行い、プロ意識、守秘義務、セラピストやコンサルタントとの協働、クライアントとの利害相反といった広範なテーマを含みます。
以下にCTIが独自で推奨する「正しく高潔な行動規範」と、国際コーチング連盟(ICF)が定める「倫理規定」をご紹介します。
CTIが推奨する「正しく高潔な行動規範」
- 私たちは、クライアントに対する守秘義務を守り、クライアントが話したことを第三者に口外するようなことはしません。また、クライアントから特段の許可がない限り、その名前すら公表することはありません。
- 私たちは、クライアントのために法律を犯すようなことはしません。また、クライアントの違法行為に加担するようなことはしません。
- 私たちは、成果に基づく報酬を受け取るような契約を結びません。例えば、クライアントが勤務先から得たセールス報酬のうち、10%を受け取るといったものです。こうした行為は、クライアント側がオプションとして申し出ることはあっても、コーチが受け取ることはありません。
- 私たちは、企業と契約を交わす場合においても、関わる従業員をクライアントとして尊重し、彼らに対する守秘義務を守ります。
- 私たちは、その人が成長しうる最高の姿を見出せず、心から支援できないときは、コーチングの関係を結びません。
- 私たちは、自らのサボタージュがクライアントの進歩を妨げないよう、常に自己管理に努めます。
- 私たちは、コーチを職業とするすべての同僚や同業者、そしてコーチという職業そのものに対して敬意を持って接します。
- 私たちは、クライアントの大きな主題と小さな主題を尊重し、クライアントの行動と学習を促進し、クライアントがフルフィルメント、バランス、プロセスへと向かうことを支援します。
- 私たちは、クライアントはもともと想像力と才知にあふれ欠けることのない存在であり、自ら答えを見つける力を持っているという信念に沿って行動します。